成長戦略 技術戦略

エア・ウォーターにとって、技術開発力は、製品やサービスの高付加価値化、顧客ニーズに対応するためのソリューションの源泉であり、社会課題解決に貢献する新事業を創出していくうえで不可欠な戦略軸となります。

技術開発体制

当社グループには38カ所余りの研究開発拠点があり、多種多様な研究開発を行っています。研究開発体制としては、「グループテクノロジーセンター(GTC)」がグループ全体の技術戦略プラットフォームとしての機能を担い、各事業分野の研究開発に対して、アセスメント、IoT・AI、知財管理、技術人材育成などの横串を刺すことで全社の技術戦略を統合的に推進しています。2023年7月には、各事業グループにそれぞれ「開発センター」を設置し、事業ニーズによりダイレクトに結びついた推進体制とすることで研究開発のスピード化と効率化を図っているほか、事業化段階に移行した新規開発分野では、新たに「ヘルスケア映像事業部」と「陸上養殖事業部」を設置し、事業の立ち上げを加速化しています。

また、同時にGTC内に「ガス技術開発センター」を設置しました。同センターは、すべての事業の基盤であり、シナジーの源泉となるガス技術、特に、エレクトロニクス、食品保存・輸送、医療・バイオ関連分野をはじめとした、さまざまなガスアプリケーションの開発を推進しています。

技術戦略の基本方針

1.技術を成長のドライビングフォースに

GTCによるアセスメントの実行、ステージゲートの運用を通じて、開発テーマの迅速な事業化を推進。技術情報発信によるシナジー創出や産官学連携、企業ブランディングを強化し、グループの技術力を向上。

2.新事業創出に向けたガスアプリケーション開発

「ガス技術開発センター」が中心となり、新事業創出の起爆剤として、エレクトロニクス、食品保存・輸送、医療・バイオ関連など新たなガス需要を生み出すアプリケーション技術を開発。

3.技術人材戦略の立案と推進

グループ技術人材のスキルを一元管理し、採用、スキル把握、育成、適材適所の人材配置を推進。

技術開発テーマ

※当社は、この数年間で複数の大手電機メーカーの技術開発部門(約70名)を統合しており、センシング(光・音)、画像処理、遠隔通信制御などデジタル関連の要素技術を獲得しています。これらの要素技術を以前から保有する産業ガス、医療、農業・食品などの技術や事業モデルと組み合わせることで、新事業を創出する技術革新に取り組んでいます。

エア・ウォーターグループの開発&情報発信拠点

当社では、社会課題の解決に貢献する新事業の創造、開発、発信拠点の整備を進めています。これらの施設は、オープンイノベーションの推進による技術開発とともに、情報発信によるブランド力の向上、技術による新事業創出のプロセスを通じた人的資本の向上を図っていく舞台として機能します。

2019年9月開館

歯髄再生治療の発祥の地
国際くらしの医療館・神戸

人々の健やかな「くらし」を創造するための新たな製品・サービスを生み出す研究・開発拠点

2023年9月開業

健康で楽しい暮らしを体験・共創する場
エア・ウォーター健都

人生100年時代の「ウェルネス」に関わる幅広い事業の創造、発信を通じて健康寿命延伸に貢献

2024年10月開業予定

北海道の知の集結
エア・ウォーターの森

研究機関、大学、自治体、地元企業と連携し、新たな発想と協働により「北海道の地域課題解決に貢献する新事業」を創出

2024年度完成予定

資源・エネルギー・農業・養殖の循環
地球の恵みファーム・松本

バイオマスガス化発電、メタン発酵、スマート陸上養殖、スマート農業の4施設で、地産地消エネルギーによるカーボンニュートラルな資源循環モデルを開発